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「103万円?130万円?178万円?」― “年収の壁”と、これからの働き方のお話 ―

最近、「○万円の壁」という言葉をよく聞くようになりました。
正直なところ、
「結局、いくらまで働いていいの?」
「この壁、乗り越えていいやつ?ダメなやつ?」

と、少し(いや、だいぶ)ややこしく感じている方も多いのではないでしょうか。

今回は、そんな“年収の壁”について、迷子にならない程度に少しだけ整理してみたいと思います。

■まずは、よく聞く「2つの壁」

これまで特によく知られてきたのが、次の2つです。

  • 103万円の壁
    → 所得税がかかり始める目安
  • 130万円の壁
    → 社会保険(健康保険・年金)の扶養から外れる目安

現場の感覚としては、
「103万円で働いています」という方より、
「130万円以内で調整しています」という職員の方が圧倒的に多いのが実情です。

103万円は、最近ちょっと影が薄くなってきた壁かもしれません。

■最近話題の「178万円の壁」って?

ここ最近、「103万円の壁を178万円に見直す」という話題をニュースなどで目にすることが増えました。

これは、最低賃金が上がっているのに、働くとすぐ税金がかかるのはどうなの?

という声を背景に、「所得税がかからない年収ラインを引き上げよう」という議論です。

ただし、ここで一つ大事なポイント。

👉 178万円の話は“税金”の話
👉 130万円は“社会保険”の話

つまり、同じ「壁」でも、担当が違います。

■じゃあ、103万円が変わったら130万円は?

仮に、103万円の壁が178万円に見直されたとしても、

130万円の壁(社会保険の扶養基準)は、自動的には変わりません。

なので、

  • 103万円はあまり気にしなくてよくなる
  • でも、130万円は引き続き意識する

という流れになりそうです。

結果として、

「103万円で抑えていた人が、130万円で抑える」というケースが、今後は増えると考えられています。

■もう一歩踏み込むと…

一方で、最近はあえて扶養を外れて働くという選択をする方も増えています。

130万円を超えると、

  • 健康保険料
  • 年金保険料

を自分で負担することになります。

そのため、「ちょっと超えただけなのに、なんだか手取りが増えていない気がする…」

という、誰もが一度は通りそうな“モヤッとゾーン”が生まれやすいのも事実です。

■では、どこが分かれ目?

一概には言えませんが、よく言われる目安は次の通りです。

年収の目安 状態 感覚としては…
~130万円 扶養内 安心・安定
130~150万円 扶養外 「あれ?」と感じやすい
160~170万円 扶養外 手取りが回復し始める
180万円以上 扶養外 「外れてよかったかも」

 

そのため、扶養を外れるなら、年収170~180万円以上が一つの目安とされることが多いです。

(※もちろん、ご家庭の状況によって前後します。「ぴったりこの金額」という魔法の数字はありません。)

■正解は、一つじゃありません

ここまで読むと、

「じゃあ、どれが正解なの?」
と思われるかもしれません。

でも実は、正解は一つではありません。

  • 扶養内で、家庭や生活とのバランスを大切にする
  • 扶養を外れて、収入や将来の安心を重視する

どちらも、立派な選択です。どちらが“正解”ということもありません。

■園として大切にしていること

園では、

  • 「少しだけ働きたい」
  • 「もう少ししっかり働きたい」

どちらの気持ちも大切にしたいと考えています。

制度は少しややこしいですが、働き方はもっと自由であっていい。

「壁があるから働けない」ではなく、「知った上で、自分に合った働き方を選ぶ」。

壁は避けてもいいし、回り道してもいいし、「えいっ」と越えてもいい。

そんなふうに、自分に合ったペースで働き方を選べる職場でありたいと、私たちは考えています。